クセが少なく、さまざまな料理に合わせられる白菜。
お得な価格で大量に購入したり、ご近所や親戚からもらったりした白菜の消費に頭を悩ませたことはありませんか?
使いきれず無駄にしてしまうのはもったいないですよね。
この記事は、白菜を長持ちさせ、最後までおいしく食べ切れる保存方法をご紹介します。
時短調理に役立つ冷凍保存についても解説しているので、料理の幅を広げたい方にもおすすめの内容です。
それではさっそくご覧ください。
白菜は何日もつ?長持ちさせる方法とコツ
白菜が何日もつのかは、保管する方法(常温or冷蔵or冷凍)と白菜の状態(丸ごとorカット)によって異なります。
それぞれの保存期間を以下の表にまとめました。
保管方法 | 丸ごと | カットした状態 |
常温 | 約2週間 ※寒い時期 |
× できない |
冷蔵 | 約1~2ヶ月 | 約1週間 |
冷凍 | – | 約1ヶ月 |
※常温保存の日数は秋・冬の寒い時期を想定しています。
白菜の保存期間を長持ちする順にあらわすと、
となります。
注意する点は、カットした白菜は常温保存できないことです。
白菜はカットすると断面から水分や栄養素が染み出て、急速に傷み始めます。
常温では細菌やカビが繁殖しやすい環境を作ってしまうため、必ず冷蔵・冷凍保存しましょう。
白菜を長持ちさせる保存のコツを具体的に説明します。
白菜を丸ごと保存したいとき
白菜を丸ごと保存するときのポイントは以下のとおりです。
寒い時期は常温保存可能
丸ごとの白菜は、寒い時期であれば常温で保存できます。
場所は約10度以下が保たれる、日が当たらないところを選びましょう。
玄関付近やベランダに置いても大丈夫ですが、0度以下になる場所は凍ってしまうので注意が必要です。
夏場は気温が高く傷みやすいため、丸ごとであっても冷蔵庫で保管してください。
新聞紙で包むと乾燥が防げる
白菜は新聞紙で包んで保管すると、乾燥を防ぎ、鮮度を保つ効果があります。
ラップではなく通気性の良い新聞紙を使うのがポイントです。
白菜に新聞紙が触れるのが気になる方は、キッチンペーパーで包んだ上から新聞紙でくるんでも良いでしょう。
立てて保存する
白菜は、畑に生えていたときのように立てて保存します。
横に倒すと、下になった葉の部分が白菜自体の重みで傷んでしまうためです。
また、白菜が余計なエネルギーを消費せずに済み、新鮮さを保つことにもつながります。
カットした白菜を保存するとき
カットした白菜は常温保存ができないため、冷蔵または冷凍庫で保存します。
冷蔵保存
数日で使い切る予定なら、冷蔵保存がお手軽です。
カットした白菜は水分が蒸発しやすいため、断面を濡れたキッチンペーパーで覆ってから全体をラップで包むと良いでしょう。
芯を切り落とすか、切り込みを入れると葉の成長が止まってさらに長持ちします。
冷凍保存
すぐに使い切れない白菜は、冷凍保存が可能。
「生のまま」「茹でてから」「塩もみしてから」と、3つの冷凍パターンから選べます。
白菜を冷凍する方法は、次の項目でくわしく解説します。
白菜は3つのパターンで冷凍保存もできる!
白菜を冷凍保存しておけば、必要なときに必要な分だけ取り出せて非常に便利です。
3つのパターンに分けて白菜の冷凍方法を紹介します。
それぞれの手順は以下のとおりです。
手間いらず!生のまま冷凍
- 白菜を洗う
- キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取る
- 使いやすいサイズに切る
- チャック付き保存袋に入れる
- 空気を抜き、平らにする
- 冷凍庫に入れる
白菜が凍ったら立てて保管すれば省スペースに収まります。
解凍方法 | 凍ったまま調理 |
保存期間 | 約4週間 |
味がしみておいしい!茹でて冷凍
- 白菜を洗い、かために茹でる
- ざるにあげ、冷めたら水気を絞る
- 小分けにしてラップで包む
- チャック付き保存袋に入れ、空気を抜いて密封する
- 冷凍庫に入れて保存する
茹でて冷凍すると、白菜に味がしみこみやすい状態になります。
このとき、少し芯が残るくらいのかための茹で加減が最適です。
解凍方法 | 自然解凍または凍ったまま調理 |
保存期間 | 約4週間 |
えぐみがとれる!塩もみして冷凍
- 白菜を洗い、細切りにする
- 白菜に対して2%ほどの塩を入れてよくもみこむ
- そのまま10〜15分置いておく
- 出てきた水分をしっかり絞る
- 小分けにし、ラップで包む
- チャック付き保存袋に入れ、空気を抜いて密封する
- 冷凍庫に入れて保存する
白菜から出た水分にえぐみが含まれているため、しっかりと絞るのがポイントです。
解凍方法 | 自然解凍または凍ったまま調理 |
保存期間 | 約3週間~4週間 |
白菜を冷凍するとまずいって本当?
インターネットで「白菜 冷凍」と検索すると、一部の人々からは「まずい」という意見が見られます。
冷凍した白菜の食感や風味が変わってしまう主な理由は、以下の2点です。
冷凍白菜がまずいと感じる原因と、おいしく食べるための対策を解説します。
冷凍白菜がまずいと感じる原因
冷凍白菜がまずいと感じる主な2つの原因は以下のとおり。
細胞組織が壊れ、やわらかくなる
白菜を冷凍すると細胞組織が壊れ、やわらかくなります。
シャキシャキ感は失われますが、味がしみやすくなるというメリットもあります。
やわらかな食感を楽しむには、スープやみそ汁、煮物・鍋料理にするのがおすすめです。
においの理由はイソチオシアネート
白菜を冷凍すると、漬物のような独特のにおいを感じる場合があります。
これは白菜の辛味成分「イソチオシアネート」が原因です。
白菜などのアブラナ科に含まれるイソチオシアネートは、解凍時に水分と一緒に染み出てきます。
染み出たイソチオシアネートは分解され「ジメチルジスルフィド」という成分に変化し、漬物のようなにおいを発生させます。
食べても問題ありませんが、においが気になる方は解凍せずに凍ったまま調理すると良いでしょう。
おいしく白菜を冷凍するポイント
白菜をおいしい状態で冷凍保存するポイントは3つです。
水気をしっかり拭き取る
白菜に水分が残ったまま冷凍すると、霜がつき、味が落ちる要因になります。
しっかりと水分を拭き取ってから冷凍しましょう。
茹でてから冷凍する
味の変化を防ぎたい方におすすめなのは、白菜を茹でてから冷凍する方法です。
生のまま冷凍したときに比べて、茹でたものは解凍後でも白菜の食感が残ります。
また、表面の細菌を殺菌できるため、傷みにくくなる効果もあります。
空気を抜いて保存袋に入れる
冷凍する袋に入れる際、できるだけ空気を抜いてから密閉することが大切です。
空気が残っていると、酸化や味の劣化につながります。
一度で使いきれる量に小分けして保存すれば、空気に触れる回数が少なくなるため便利です。
冷凍白菜の解凍方法
冷凍した白菜はそのまま使うか、自然解凍または電子レンジを利用して解凍します。
解凍方法
汁物や煮物料理には、凍った白菜をそのまま入れるだけなので非常にお手軽です。
炒め物や和え物など水分が気になる料理に使うときは、解凍後にしっかりと絞ってから使用するようにしましょう。
細かく切って塩もみした白菜は、餃子やチャーハンの具材にぴったりです。
とろみをつけるとおいしくなる
白菜の炒め物が水っぽくなってしまったら、片栗粉を少量使ってとろみをつけると、おいしく仕上がります。
とろみが特徴の八宝菜やうま煮におすすめの方法です。
以上のポイントをおさえれば、冷凍の白菜の良さを活かした料理が楽しめます。
まとめ
白菜が長持ちする保存方法について解説しました。
新鮮さを保つには、涼しい場所と乾燥を防ぐ対策が大切です。
常温、冷蔵、冷凍を上手に使い分け、白菜を無駄にしないよう気をつけましょう。
冷凍した白菜は保存期間が延びるだけでなく、味がしみこみやすく、やわらかな食感が楽しめます。
いつも同じようなメニューになってしまうとお悩みの方は、ぜひ冷凍保存した白菜で変化をつけてみてください。