大根を茹でてもやわらかくならないのはなぜ?基本的な下茹で方法を紹介!

冬の野菜
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寒い時期に旬を迎える大根。煮物や鍋、スープに入れて楽しむ方も多いでしょう。

みずみずしくやわらかい食感が特徴の大根ですが、正しい下処理を行うことでさらに美味しくなります。

そこで今回は、大根の下処理について基本的な方法や、手軽にできるやり方について紹介します。

適切な下処理を行うことで、味が染みやすくなるほかにも独特の苦みやクセを少なくさせることができます。

ぜひ、大根を使った料理を行う際に試してみてくださいね。

大根は下茹ですることでアク抜きになる

大根の種類によっては、独特なエグミや苦味を感じることがあります。

そのため、煮物やおでんに大根を使う際はあらかじめ下茹でしておくと良いでしょう。

下茹ですることでアクが抜け、下茹でしていない大根と比べて甘みが引き立ちます。

苦みが少なくなった大根は、お子さんや野菜が苦手な方にも食べやすくなるでしょう。

また、下茹ですることでアク抜きだけでなく、大根がやわらかくなり味が染み込みやすくなります。

大根の美しい白さを保つことができることも嬉しいポイントです。

ただし旬を迎えた大根は甘みが強いため、必ずしも下茹でが必要というわけではありません。

また、サラダや漬物など大根のシャキシャキとした食感を残したいという場合も下茹では不要です。

大根の基本的な下茹で方法

適切な下茹で方法を理解して、より美味しい大根料理を楽しみましょう。

基本的な下茹で方法は以下の通りです。

  1. お好みの大きさに大根を切り、皮を少し厚めにむく
  2. 切り口に包丁を当てて、大根を回しながら皮をむくよう角を丸く削る
  3. 裏側も同様に、角を丸く削っていく
  4. 大根を3~4センチ以上の厚さに切った場合は、片面に十字に隠し包丁を入れる
  5. 大根がかぶるくらいの量の米のとぎ汁を加え、大根に竹串がすっと通るほどのやわらかさになるほど茹でる

大根の角を丸く削る「面取り」ですが、このひと手間で煮崩れを防止することができます。

面取りは必ずしも必要ではないので、煮崩れや見た目が気にならない場合は省略可能です。

隠し包丁を行うことで、味が染み込みやすくなり火の通りも早くなります。

両面に隠し包丁を入れてしまうと、煮崩れしてしまう可能性があるので片面のみ行いましょう。

米のとぎ汁にはビタミンや酵素、デンプンが含まれておりこれらの成分が大根に染みわたることでやわらかく、煮崩れを防ぎます。

水のみで下茹でするよりも甘みが引き立ち、上品な風味を楽しむことができます。

米のとぎ汁の代わりに米または片栗粉でも代用可

上記では、米のとぎ汁を使用して大根を茹でる方法をご紹介しました。

米のとぎ汁が用意できない場合は、米または片栗粉を使用することをおすすめします。

米を使用する方法は以下の通りです。

  1. たっぷりの水を張った鍋に、大根300gに対し大さじ1ほどの米を入れる
  2. 沸騰したら弱火にし、15分ほど煮る
  3. 大根に竹串がすっと通るほどのやわらかさになるほど茹でる

米と一緒に煮ることで、アク抜きにもなるほかにも大根の白さを保つことができます。

片栗粉を使用する方法は以下の通りです。

  1. 鍋に大根が浸かるほどの水に、小さじ1ほどの片栗粉を入れて混ぜ下ごしらえをした大根を入れる
  2. 中火にかけ、竹串がすっと通るほどのやわらかさになるほど茹でる

片栗粉はダマになりやすいので、よく水に溶かすようにしましょう。

電子レンジを使えば時短になる

時間や材料がない時は、電子レンジでも下茹ですることができます。

電子レンジを使用する方法は以下の通りです。

  1. 下ごしらえした大根を耐熱容器に並べる
  2. ラップを被せて100gあたり600Wで2分ほど加熱する

苦みやエグミが気になる場合は、米のとぎ汁と一緒に大根を加熱することをおすすめします。

とぎ汁と一緒に加熱する場合は、100gあたり4分ほど加熱しましょう。

大根の大きさや厚さ、とぎ汁の量によっても加熱時間は異なりますが、竹串を通してみてまだ固いと感じた場合は、様子を見ながらもう少し加熱してください。

大根を下茹でしても柔らかくならない原因

上記で紹介した通りに下茹でしたけれど、やわらかくならないとお悩みの方もいるでしょう。

大根が硬い時は、以下のような点が考えられます。

  • 皮を薄くむいている
  • 茹で時間が短すぎる
  • 加熱しても硬化現象が起きている

大根の皮には、硬い繊維があるため皮をしっかりと厚めにむかなければ繊維質が残ったままになってしまいます。

大根を輪切りにすると、緑色の輪になった線が見えるでしょう。この線が、繊維質なので意識しながら皮をむいてみてください。

大根をはじめとした根菜類は、火の入れ方によって硬化現象が起きてしまいます。

加熱して全体の温度が80度〜90度になるとやわらかくなりますが、60度〜70度のままでは逆に硬くなってしまうので注意しましょう。

試してみて!大根をやわらかく調理する方法

煮物やおでんに使う大根は、やわらかさや味の染み込みやすさが大切ですよね。

できるだけ失敗なく、大根をやわらかくしたいという方も多いでしょう。

ここからは、大根をやわらかく調理する方法をいくつかご紹介します。

手軽にできる方法をご紹介するので、調理前にひと手間加えてみてはいかがでしょうか。

調理前に冷凍する

冷凍した大根を使用することで、味が染みやすくやわらかな大根になります。

手順は以下の通りです。

  1. 下ごしらえした大根を冷凍用保存袋に入れ、6時間以上冷凍する
  2. 凍ったまま出汁が入った鍋に入れ、約40分加熱する
  3. 火を止め、鍋ごと新聞紙に包み上からタオルを被せて2時間以上おく

冷凍された大根は細胞が壊れ、やわらかくなります。

中までしっかりと色づき、味も染みやすくなるので煮物を作る際におすすめです。

しかし、冷凍することによって少し食感が変わってしまうので、サラダや漬物など生で食べる時の冷凍は避けた方が良いでしょう。

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酢を入れて煮る

大根を煮る時に、お酢を少量加えると食感がやわらかくなります。

手順は以下の通りです。

  1. 米のとぎ汁に、約50ccのお酢を入れて下茹でする
  2. 大根に竹串がすっと通るほどのやわらかさになるほど茹でる
  3. 茹で汁を捨てて、大根をザルにあける
  4. 大根を流水で洗う

大根の細胞壁をやわらかくする作用があるお酢は、味をしっかり染み込みやすくさせる効果も期待されます。

お酢の分量ですが、入れすぎてしまうと大根が酸っぱくなってしまい料理に影響が出てしまうので気を付けましょう。

大根を茹でた後、そのまま放っておいてしまうと酢の風味が残ってしまうので、茹でた後はすぐに流水にくぐらせることがポイントです。

圧力鍋を使う

鍋で大根を煮ると時間がかかってしまいますが、圧力鍋を使用するとすぐに大根をやわらかくすることができます。

手順は以下の通りです。

  1. 下ごしらえをした大根を圧力鍋に並べて水を3分の1程度、米のとぎ汁も加えて強火で煮る
  2. 蒸気が出てきたら、弱火にして更に加熱する
  3. 火を止め、約7分間蒸らす
  4. 圧力を抜いたら、大根を流水で洗う

圧力鍋がご家庭にある方は、鍋よりも早く大根をやわらかくすることができ、本格的な味を楽しめるのでおすすめです。

基本的に真空調理である圧力鍋は、吹きこぼれの心配もないので忙しい方にもぴったりです。

まとめ

大根の正しい下茹で方法について解説しました。

そのまま調理してしまいがちな大根ですが、ひと手間加えることで食感や味を格別なものへと導きます。

大根をやわらかくしたり、味を染み込みやすくするほかにも独特な苦みも取ることができるのでお子さんと一緒に食べる際にもおすすめです。

今回紹介した方法の中には、身近な調味料を使ったり電子レンジで加熱する方法もあるので比較的手軽に行うことができるでしょう。

ぜひ今回紹介した方法で、いつもとは一味違った煮物やおでんを楽しんでくださいね。