「レモン」と聞くと“ビタミンC”のイメージが強い果物ですが、実は夏バテの予防や疲労回復の効果があるとされているんです。
暑い時期になると疲労がたまりやすく、夏バテで体調不良になることも。疲れていなければ「外でもっと遊べたのに」という人もいるでしょう。
この記事では、なぜレモンが疲労回復にいいのか。また疲労回復効果をあげるレモンのレシピをご紹介していきます。暑いときこそレモンを摂取して、楽しい夏を過ごしましょう!
- レモンになぜ疲労回復効果があるのか
- レモンを使った疲労回復レシピ3選
- レモンの効果は疲労回復だけでない
- レモンの1日の適切な摂取量
レモンに疲労回復効果があるのはなぜ?
レモンというと、想像しただけでヨダレがでてきそうな酸味。レモンには特有の酸っぱさがありますが、実はその酸味に疲労回復効果があるんです。
まずはその酸味の正体を知り、なぜ疲労回復効果があるのかみていきましょう。
- レモンの酸味の正体はクエン酸
- クエン酸が体の老廃物の排出を促し、疲労回復につなげる
レモンの酸味の正体はクエン酸
レモンを食べたときに感じる酸味は、含まれているクエン酸という成分によるものです。
クエン酸は白色、もしくは無色で水に溶けやすい性質をもっています。水に溶けやすい性質をもっているので、ジュースやお菓子・ジャムといった食料品などに幅広く使用されている酸味料なんです。
レモンに含まれるクエン酸の量は果物の中でもトップクラスと言われており、リンゴの300倍も多く含まれています。レモンは香りもいいので、おいしく疲労回復できるフルーツなんですよ。
クエン酸には疲労回復効果がある
クエン酸には抗酸化作用があるので、疲労回復に効果的だとされています。体に疲労がたまると体内で酸化ストレスが増加し、細胞がダメージをうけてしまいます。ダメージを受けた細胞は栄養を取り入れたり、老廃物をだすことができなくなってしまうんです。
抗酸化作用のあるクエン酸をとることで、酸化ストレスが低下し細胞がまた正常に働きだします。その結果、正常に働く細胞は栄養を取り入れやすく老廃物を外に出してくれるので、疲労がたまりづくなるという効果があるのです。
クエン酸は「疲れたときに体が欲しがる成分」とも呼ばれています。夏バテや熱中症の予防にも効果があるとされているので、夏には積極的に取り入れたいフルーツでもあります。
参考記事:春木レディースクリニック「クエン酸の効果」
関連記事:厚生労働省「活性酸素と酸化ストレス」
おいしく疲労回復できるレシピ
レモンの疲労回復効果は取り入れたいけど「そのまま食べると酸っぱすぎて苦手」という人もいますよね。
レモンを単体で食べ続けるのはむずかしいと思いますが、少しだけアレンジをすることでおいしく疲労回復ができるんです。具体的にどのようなレシピがあるのか見ていきましょう。
- レモンジャスミンティー
- レモン甘酒
- はちみつレモン
↓輸入レモンの気になる防カビ剤の落とし方はこちら↓
疲労回復レシピ① レモンジャスミンティー
ジャスミンティーの優しい香りに、レモンのさやかな香りが感じられるレモンジャスミンティー。ホットとアイスどちらでも楽しめるレシピなので、1年をとおして活躍してくれます。
レモンスライス・・・6枚
しょうがスライス・・・4枚
はちみつ・・・大さじ1
ジャスミンティー・・・600ml<作り方>
(1)鍋にすべての材料をいれて弱火にかける。
(2)ひと煮たちさせたら火を止めて完成。
疲労回復レシピ② レモン甘酒
「飲む点滴」ともいわれる甘酒。レモンをいれることでさっぱり酸味のある味わいになるので「甘酒が苦手」というひとでも飲みやすい一品です。
甘酒・・・500ml
レモン汁・・・大さじ2
レモンスライス・・・2枚
オリーブオイル・・・小さじ1<作り方>
(1)冷やした甘酒にレモン汁を加えてよく混ぜ、グラスに注ぐ。
(2)レモンスライスを浮かべ、オリーブオイルを垂らす。
疲労回復レシピ③ はちみつレモン
レモンの保存食として有名な「はちみつレモン」。レモンの酸味がやわらぎ、お子さんでも食べやすい一品です。1度作ればレモンソーダやジャムにも早変わりするので「一度にまとめて作っておきたい」というひとにオススメです。
レモンに含まれるクエン酸は、はちみつのビタミンB群の吸収効率を高める効果もあります。栄養面でも相性ののいい組み合わせになので、ぜひ試してみてくださいね。
レモン・・・2個
はちみつ・・・150g<作り方>
(1)レモンを薄切りにする。
(2)レモンを瓶に入れ、はちみつを加える。
(3)冷蔵庫、もしくは常温で半日~1日おく。
≪煮沸消毒の方法≫
- 保存瓶・ふたをきれいに洗う
- 大きめの鍋に洗った保存瓶・ふた(ふたは外していれる)にかぶるくらいの水を入れる
- 強火で沸騰させる
- 沸騰している状態で5分加熱
- 5分後火をとめて瓶とふたを取り出す(かなり熱いので火傷に注意)
- キッチンペーパーなどに取り出した瓶とふたを逆さまに置いて自然乾燥させる
↓レモンの保存方法はこちらを参考にしてみてくださいね↓
レモンの効果は疲労回復だけじゃない!
疲労回復効果があり夏バテなどに有効なレモンですが、レモンがもつ健康効果は他にもあります。
意外と知られていないメリットもあるので、参考にしてみてくださいね。
- 血圧を下げる効果がある
- 骨を丈夫にする効果がある
血圧を下げる
レモンには「エリオシトリン」というポリフェノールが含まれており、血圧をさげる効果が認められています。エリオシトリンは悪玉コレストロールの酸化をふせぎ、血管の壁にこびりつかないようにするため血圧が下がる効果があるよう。
またレモン特有の酸味には塩気を引き立てる働きがあり、少ない塩分でも味をしっかりと感じられるというメリットもあります。
「いつも塩気が濃くなっちゃう」という人は、レモン果汁などを食事に取り入れて減塩効果を活用してみましょう。
骨を丈夫にする
レモンに含まれるクエン酸には「キレート作用」という働きがあります。キレート作用とはカルシウムやミネラルなどを腸が吸収しやすい形に変え、骨を丈夫にしてくれるというものです。
通常カルシウムはからだに吸収されにくく、食物から摂取した約70%は外に排出されてしまいます。その結果、高齢になると骨密度が低下し骨粗鬆症などを招いてしまうんです。
キレート作用によってカラダに吸収されたカルシウムは、血中のカルシウム濃度を維持してくれます。カルシウム濃度が維持されると骨密度の維持にもつながるので「骨を丈夫にしたい」という人にも、レモンはおすすめと言えますよ。
参考記事:県立安芸津病院・県立広島大学・ポッカサッポロ共同研究「レモン果汁飲料の長期摂取による骨の健康に関する影響を確認」
レモンの1日に摂取すると効果的な量
レモンに含まれるクエン酸には疲労回復効果や、骨を丈夫にする効果があります。しかしクエン酸は一度にたくさんとってもカラダは吸収しきれず、時間経過とともに体外に排出されてしまうんです。
そのためレモンを食べるときは、1日に何回かにわけてこまめにとること。また毎日継続してとることを意識しましょう。
レモンの効果を発揮するには「1日にレモン1/2個~1個」とされています。飲み物などにすれば持ち運びもしやすいので、ご自身の生活スタイルにあった方法でこまめにとっていきましょう。
まとめ
- レモンに含まれるクエン酸には疲労回復効果がある
- レモンには血圧を下げる効果もある
- クエン酸には骨を丈夫にする効果もある
- 1日にレモン1/2個~1個をこまめに摂るとクエン酸が吸収されやすい
レモンには疲労回復効果だけではなく、血圧の低下や骨を丈夫にする効果があることもわかりましたね。普段何気なく食べているレモンですが、これを機にレモンのメリットを活用して健康的な生活を送っていきましょう。